「距離」か「スピード」か~マラソントレーニング~
先日、アメリカのロンドン五輪女子マラソン代表に決定している、Shalane Flanagan選手とKara Goucher選手のコーチと話をする機会がありました。(もちろん、練習も見学しました)
彼女たちは、昨年の世界陸上テグ大会に1万mで出場した、アメリカを代表するトップスピードランナーです。
コーチいわく、「ロンドンのコースはもう見ている。4月にキャンプをし、その後は全米選手権の1万mに出るよ」という。『キャンプは4月だけ?』と私が質問すると、「そうだよ。ここが一番トレーニングに適した環境だから、どこかに行く必要はないよ」とのこと。走り込みというよりは、スピード練習を多用して仕上げていくことは容易に想像できるコメントでした。
いまや、ケニア、エチオピア勢が台頭しているマラソンの構図。この牙城を崩す方策として、アメリカの女子マラソンは“スピード”を選択しているということです。
高橋尚子、野口みづきとオリンピックで連続金メダルを獲得している、かつてのマラソン大国日本は、アフリカ勢に打ち勝つ方策として、「距離」をとるのか「スピード」をとるのか。
いよいよ日本のロンドン五輪マラソンの代表選手が決定しました。
彼らの成績によっては、日本長距離界の伝統的なトレーニング手法を再考しなければならなくなるかも知れません。
2012-03-14